本文
素懸威鎧兜(稲葉一鉄着領)附鎧櫃
素懸威鎧兜[すかけおどしよろいかぶと](稲葉一鉄着領)附[つけたり]鎧櫃一個[よろいびついっこ]
分類 | 重要文化財 |
---|---|
指定別 | 県 |
所在地 | 揖斐郡揖斐川町清水 |
所有者 | 清水神社 |
指定年月日 | 昭和42年11月13日 |
稲葉一鉄の着領であった。一鉄の父は稲葉曽根城主(大垣市)で、一鉄はその六男。優れた武将で美濃三人衆の一人。敬神の心が厚く、清水城の西北に八幡宮(現清水神社)を創建し鎧一領を奉納した。
素懸威というのは、鎧の威方の一種で糸目を荒くし所々に2筋ずつ並べて綴ったものをいう。鎧は伊豫小札[いよこざね]で、素懸威作風は最上胴丸で、全国的に見ても、割合数少ないものである。
制作年代ははっきりしないが、鎧の方が少し古く、兜が少し新しい。兜は、だいたい天文から永禄のころの制作であり、胴と共に当世具足[とうせぐそく]である。また兜の内側に春日光口と陰刻銘がある。
鎧櫃は、笈形式で、上部の前幅54.0cm、深さ47.0cm、下部になって少し広くなり前幅62.0cm、深さ51.0cm、四面に脚をつけている。