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元屋敷陶器窯跡[もとやしきとうきかまあと]

元屋敷陶器窯跡[​​もとやしきとうきかまあと​

分類 ​​史跡
指定別
所在地 土岐市泉町久尻
所有者 ​土岐市
指定年月日

昭和42年12月11日

 元屋敷陶器窯跡は、JR中央本線土岐駅の北、久尻地区の清安寺脇の谷川に面した急な南斜面に構築されている。連房式登窯で全長24mにもおよぶ大窯である。この窯は慶長年間(1596から1615)、美濃陶祖加藤景延が九州唐津で学んで帰り、美濃地方で初めて築いた窯と伝えられる。
 焼成室は14室で各室の幅は平均2.2m、奥行き55cmから1.3mと上へ登るにしたがって大きくなる。室と室との間には6から7個のサマ穴があって火床に続く。焼成室の床面は10から20度の傾斜をもち、焼台を固定したヨリ輪が残る。
 この窯跡からは「美濃桃山陶」のすぐれた特徴をもつ黒織部、美濃唐津、美濃伊賀、青織部などが出土し、織部の源流をなす代表的な窯とされる。
 平成5年度(1993)に範囲確認調査がおこなわれ、連房式登窯より古い形態の大窯2基(元屋敷東1号窯、2号窯)の存在が確認された。さらに平成8年度(1996)に、同5年度の調査をもとに詳細調査が実施された結果、大窯1基(元屋敷東3号窯)および作業場所の存在が確認された。
 これらの発掘調査により、連房式登窯に近接する場所に3基の大窯跡と作業場が検出されたことは、美濃窯の生産活動を研究するうえで重要な価値がある。

元屋敷陶器窯跡