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美濃橋[みのはし]
美濃橋[みのはし]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 国 |
所在地 | 美濃市曽代、同曽代地先、同前野 |
所有者 | 美濃市 |
指定年月日 |
平成15年5月30日 |
美濃橋は、美濃市街地北部に切り立つ小倉山の西方を長良川が湾曲して流れる地点に、川に対してほぼ直角方向に架かる吊橋である。大正4年8月に起工し、同5年8月に竣工した、橋長113m、支間116m、幅員3.1mの単径間補鋼吊橋である。建設後は長良川を横断する主要道路の一つとして機能したが、昭和40年代以降は歩行者用道路として利用されている。両岸に据えられたアンカーレイジに、主塔から吊るされた主ケーブルを碇着し、岸縁に配された2基の主塔間全体にわたり、吊ケーブルが主ケーブルと横桁を連結している。木製床版部分を除いて建設当初の部材が今なお使用されている。主塔は高さ9.8m、鉄筋コンクリート造で、各塔頂部に鉄製の滑動支承を設けている。美濃橋はわが国に現存する最古の近代吊橋として、橋梁建設史上の価値が高い。また、近代吊橋の要素を構造躯体全体に備えて建設当時、わが国で最大級の支間を実現した、大正期を代表する吊橋として重要である。