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木造地蔵菩薩立像[もくぞうじぞうぼさつりゅうぞう](長瀧寺)
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 郡上市白鳥町長滝 |
所有者 | 長瀧寺 |
指定年月日 | 昭和41年9月14日 |
- 檜材寄木造玉眼
- 像高:58.1cm台座の高さ:29.5cm
地蔵菩薩立像は、色白の優美な架裟を着けた延命地蔵である。
寄木造で彩色された、玉眼像である。右手に錫杖を執り、左手に宝珠[ほうじゅ]を持つ。
面相は淡い着色がされ、優しい円満相で、三道があり、地蔵の特異な童顔を保っている。
彩色は美しく、像身は白色で袖衣の内部まで着彩している精巧なものである。着彩の文様は、雷文、菱[ひし]文、七宝繋文[しっぽうつなぎもん]、海松[みる]文、桐葉文などの截金[きりがね]文様である。両肩には彩色はない。蓮肉に差し込む両足の柄に、「享和五年一月三日道の○慶賀」他にひら仮名の和歌らしき文字願主等の墨書があるが明らかではない。かの有名なる快慶は自作地蔵菩薩の足の柄に銘文を墨書している。彼は多くの弟子をもっており、弟子と共に多くの作を残した。この地蔵も快慶の弟子の系統の作と思われる。
造顕は、鎌倉時代後期である。