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木造薬師如来立像[もくぞうやくしにょらいりゅうぞう](真禅院)
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 不破郡垂井町宮代 |
所有者 | 真禅院 |
指定年月日 | 昭和40年2月9日 |
- 樟材一木造彫眼
- 像高:149.0cm面長:27.0cm肩幅:35.0cm胴まわり:118.0cm台座の高さ:35.0cm
左手に薬壺[やっこ]をもち、右手は施無畏印[せむいいん]を結び、二重蓮華座に立つ薬師如来像である。
樟の一木彫成造で彫眼。仏身の肉づきは豊かでボリュームに富み、力強い。衣文[えもん]は風蝕のため鈍くなっているが、翻波線[ほんぱせん]も見える。
もとは彩色像であったらしいが、今は一部にその痕跡が見えるだけで全体に木地が出ている。
光背は簡単な円光光背で、後補と認められる。蓮華座の反花の部分は造顕当時のものであるが、その上の蓮華の部分もまた後補である。
一木彫成像、両貌の神秘感、仏身のボリューム、翻波式の衣文は、弘仁彫刻の様式をそなえているが、刀法が大分浅くなっているので、造顕の時代は少し後の藤原時代初期のように推察される。
この像はもと南宮山上に安置されていたものであるが、明治初年の神仏分離のとき、山から降ろし、この寺に安置されたという。