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太刀無銘伝直江志津
太刀[たち]無銘伝直江志津[むめいでんなおえしづ]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 揖斐郡揖斐川町 |
所有者 | 個人所有 |
指定年月日 | 昭和41年9月14日 |
長さ:69.4cm・反り:2.5cm・目くぎ穴:4個
鎬造[しのぎづくり]、庵棟[いおりむね]、中切先、大磨上[おおすりあ]げ無銘である。彫物は、表裏二筋樋[ひ]が掻流[かきなが]してある。付属品として、黒蝋色塗鞘[くろろういろぬりさや]打刀拵[こしらえ]と古折紙と高木家の覚書と腰物帳がある。鍛は、板目肌良く詰み地沸[じにえ]付きである焼匁は、小のたれに互の目交り小沸付き砂流しかかる。切先の姿は良いが、焼匁が判然としない。恐らく戦争のおり杖替わりに使用したり、タキ火を切先に当てたのではなかろうかと推察される。
直江志津は南北朝初期に大和より美濃国直江へ移住した兼氏の弟兼俊を初とし室町期まで栄えた一派のことである。
この刀は南北朝初期(約600年以前)のものであろう。